当時の新穂村（大野地内）は私の祖父母、そして亡き母の生まれ育った土地のため、幼少期から深い馴染みのある地域です。
東京で生まれ育った私は伝統芸能への興味は薄かったのですが、佐渡へ来る目的と言えば祖父母に会う、海水浴、そして何と言っても「大野の鬼太鼓を観る」ことでした。大野鬼太鼓のファンになり早いもので４０年を越えましたが、今でも変わらず大野鬼太鼓の大好きです。

＜大野鬼太鼓のホームページの企画・制作に当たって＞
簡易的な撮影取材ではありましたが、そこには男たちの激闘と感動がありました。大野の稽古は他所の地域よりも内容がハードで、２月頃から祭りの前々夜までと期間も長い方です。２月の雪の降りしきる寒い季節には手足も痛々しい状態となり精神力の限界さえ感じました。やはり正確な形や動きの一つ一つを次の世代へ伝承するために、今でも昔と変わりなく辛く厳しい稽古が引き継がれています。稽古中はひたすら太鼓の音だけが響き渡り緊張の中での撮影でしたが、稽古から実演までの姿を見ていると、まるでツバメが巣立っていくような光景でした。私はこれまでの取材や撮影から、多くの勇気や感動をいただきました。

私は自分のみならず、この大野地域の鬼太鼓を もっともっと多くの方たちに知っていただきたく、青年会の皆さんに承諾とご協力をいただきホームページを開設いたしました。普段一般人が立ち入れない禁断の場や稽古状況も許可を得て撮影させていただきました。私自身、今回ホームページを制作することで、更に鬼太鼓への関心が高まり 素晴らしいものだと改めて実感しました。
全国各地のイベントにも出場しているため、今ではご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、これからも一人でも多くの方に応援していただけたらと存じます。
今後とも大野青年会 の大野鬼太鼓（おおのおんでこ）をよろしくお願いいたします。またいつか時代が変わった時には、新たに大野青年会さんの鬼太鼓を撮影させていただたいと存じます。

企画・制作：魔鬼